椅子に座り、窓に向かうだけ——しかしNana Biluu Abatiのその静止が、壁に落ちる影と対話を始める。
2018年イタリア・サンタルカンジェロ・フェスティバルで上演されたこの作品、タイトルの「Creatively Maladjusted(創造的に不適応な者たちの)」という言葉が示すように、既存の枠に収まらない身体表現を追求している。大きな窓、剥き出しの床、散らばる瓦礫——その粗削りな空間が舞台装置として完璧に機能している。
光と影というシンプルな素材だけで、これほど豊かな「もう一つの物語」が生まれるとは。映像を見ながら、自分が影と実体のどちらを見ているのか分からなくなる瞬間がある。