アート写真とビジネスを両立させることは、長い間「不可能に近いこと」とされてきた。ところがノルウェー出身の写真家ペッター・ヘグレは、その常識を覆してみせた。リチャード・アヴェドンのもとで技術を磨き、やがて出版社や雑誌というゲートキーパーを介さず、自らのプラットフォームで世界規模のオーディエンスを獲得する道を選んだのだ。

このドキュメンタリー(17分37秒)では、ヘグレの芸術スタイル・撮影技法・ビジネス戦略が丁寧に解説される。ファインアートとしてのヌード写真の歴史に彼の仕事を位置づける視点が、単なるカメラマン紹介にとどまらない深みを与えている。インターネット以前と以後でまったく変わった写真家の在り方を問い直す、視野を広げてくれる一本だ。